第5回「記憶力ゲームの製作と太陽と水素からエネルギーをもらおう!」
こども科学探検団 の23名のこども達が、
長野県総合教育センターのご協力のもと、マイコンを用いた記憶力ゲームの製作と、太陽電池と燃料電池の製作を行いました。
当日の様子(10:05-15:10)
午前の講座で、こども達が2班にわかれ、記憶力ゲーム班と電池班に分かれます。
昼食を挟み、午後は講座を入れ替え、2講座を体験しました。
◎記憶力ゲームの製作
4つのLEDの光る順番を記憶するゲームです。
1つから始まり、段々増えていきます。
16ケの発光パターンを当てるとクリアとなり、フラッシュLED発光パターンが見れます。
センターで作っていただいたプリント基板の作られる様子のビデオを見ました。
一枚の大きな銅版をドリルで削って電気が流れなくし、回路を作ります。
この回路を細分し、部品を入れる穴を開けます。
机の上に配られているプリント基板は、その直後の状態です。
この行程まで先生が作っていただきました。
こども達は、まずヤスリでバリを取り角を丸くします。
次は、銅面をクレンザーでゴシゴシ洗い汚れを落とします。
水分をふき取りドライヤーで乾かした後、ハンダが乗りやすいよう化学薬品を塗り乾かしてプリント基板の完成です。
次は、部品の説明を先生から教えて頂きました。
抵抗器の帯の色により、大きさが違うこと。
LED・トランジスタ・ブザーの極性の見方等等。
ハンダ付けは、ボンドと違い垂しただけではくっつきません。
部品と基盤を十分暖め、ハンダを流し込み、富士山型までしっかり盛り込みます。
先生が実演しはんだ付けのコツを教わります。
いよいよ実装開始です。
回路図に沿って、頭の小さな部品からハンダ付けを行ないます。
先生の手助けは借りず全ての部品をこども達がはんだ付けをしました。
抵抗器 6ケ
ICソケット(18ピン) 1ケ
タクトスイッチ 5ケ
トランジスタ 1ケ
LED 4ケ
電源ホルダー 1ケ
ブザー 1ケ
部品点数も少なく、これで記憶力ゲームが出来るのも驚きでした。
それでも65箇所のはんだ付けします。
はんだ付けが始めてのこどももいますが、皆なかなか手先が器用で上手です。
勢いよくハンダを溶かしすぎると、隣の回路までハンダが流れてしまいます。
盛りすぎたハンダは先生に除去していただき、再挑戦します。
小さな部品も多く、ここは集中力との勝負です。
工作は給食の早食いとは違い時間の競争ではありません。
早く完成しても、雑な仕事では回路が動きません。
時間は十分あります。おのおの自分のペースで完成させていきます。
一度完成すると、先生にチェックをしてもらいます。
完成しても、動かない子は、部品の極性を間違えたり、ハンダを盛りすぎ隣の回路とショートしたりで、先生が回路の確認をし、修正をします。
記憶力ゲームのプログラムは、簡単と難しいの2種類を用意して頂きました。
でも、こども達は、全員難しいプログラムを選びました。
PICライタでPICに書き込み、電池を入れています。
ゲームが始まれば完成です。
最後に銅面が錆びない薬で塗装し、スポンジシールをつければ完成です。
自分で部品からつくったゲームは、DSやPSPなど市販ゲームとは違い、大事な宝物となりました。
◎太陽と水素からエネルギーをもらおう!
★★太陽電池
始めに太陽電池についての勉強をしました。
色素増感太陽電池をつくります。
電気が通るようにコーティングされたガラスに酸化チタンを塗る為のマスキングします。
酸化チタンをスポンジで薄く塗ります。
マスキングテープをはがし100度に温めたホットプレートで5分程度乾燥させます。
色素の液体(エタノール)につけます。この色素が負極となります。
花や玉葱等の色素でも太陽電池が出来ると説明がありました。
もう一枚ガラスに鉛筆で黒鉛を塗ります。これが正極となります。
もう一枚ガラスに鉛筆で黒鉛を塗ります。これが正極となります。
酸化チタンを塗った場所と周りの差を埋めるためにサイドにテープを貼り、凸凹をなくします。2枚のガラスを向かい合わせて重ねてクリップでとめます。
間に電解液のヨウ素溶液を流し込みます。反対側をクリップでとめて+-の電極とします。
間に電解液のヨウ素溶液を流し込みます。反対側をクリップでとめて+-の電極とします。
実際に太陽で発電するか、プロペラを使い確認しました。
午後のチームは天気が曇ってしまい、OHPの光で確認しました。
★★燃料電池を作ろう!
太陽電池の後は、燃料電池の作成です。
始めに水についての勉強です。燃料電池は酸素と水素を水と電気に変えて使用しています。
実際の燃料電池をみんなで作ってみます。
パラジウムをメッキした金網に高分子膜をはさみ燃料電池の完成です。
水素を入れる、水素から電気をもらい、いきよいよくプロペラが回りはじめました。
水素は空気中の酸素と結合し、水となります。
水は電気分解により、水素と酸素に分かれます。
逆に水素と酸素により、電気が発生する事を学びました。
さすがにお持ち帰りはできませんので、持ち帰りできる燃料電池の作成です。
プラスチックの容器のふたに電極として鉛筆の芯(炭素の棒)を2つに折り、差込ます。
容器にスポーツ飲料・炭酸ジュース・コーヒーのいずれかを入れて9Vの電池をつなぎ電気分解を起こします。
しばらくたったら電池をはずし、電子オルゴールをつなぐと・・・電気は発生したかな?
(電池となり、少しの間メロディが鳴ります)
飲み物を捨て、水がこぼれないように高吸収水性樹脂を水に溶かし、電解液とします。
燃料電池の完成です。
最後に、お世話になった長野県総合教育センターのHPです。
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【22/24名より回答】
■今回の面白度は 93.5% でした。
☆体験コース別面白度 (more…)
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